http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200501/sha2005012408.html
朝働くDNAが「体内時計」リズム形成のカギ
朝に働くDNAが、哺乳(ほにゅう)類の睡眠などをつかさどる「体内時計」のリズム形成の鍵を握っていることを、理化学研究所神戸研究所の上田泰己チームリーダーと山之内製薬分子医学研究所(茨城県つくば市)の橋本誠一主席研究員らが突き止めた。23日、米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。生活リズムの形成には1日のうちで朝が大切なことを裏付ける研究といえそうだ。
朝働くDNAが「体内時計」リズム形成のカギ
朝に働くDNAが、哺乳(ほにゅう)類の睡眠などをつかさどる「体内時計」のリズム形成の鍵を握っていることを、理化学研究所神戸研究所の上田泰己チームリーダーと山之内製薬分子医学研究所(茨城県つくば市)の橋本誠一主席研究員らが突き止めた。23日、米科学誌ネイチャージェネティクス電子版に発表した。生活リズムの形成には1日のうちで朝が大切なことを裏付ける研究といえそうだ。
http://www.yamanouchi.com/jp/news/news2004/040720.html
2004年7月20日
DNAチップを用いて体内時刻・リズム障害を正確に測定する方法を発明
−米国科学雑誌「米国科学アカデミー紀要」に発表−
山之内製薬株式会社(社長:竹中登一)創薬研究本部分子医学研究所(所長:加藤正夫)は、ゲノム創薬研究の成果のひとつとして、DNAチップを用いることで体内時刻やリズム障害を正確に測定する新たな方法を発明し、7月19日(米国時間)以降の米国科学誌「米国科学アカデミー紀要」(PNAS)に発表する。
同発表によると、数万個の遺伝子の発現状態を一度に解析することができるDNAチップを用いて体内時刻やリズム障害を一回の測定で正確に診断する方法を開発した。まず、DNAチップを利用して体内時計をつかさどる器官等において昼夜リズムを刻んで周期的に変動する遺伝子(「時刻表示遺伝子」)を包括的に抽出。これらの時刻表示遺伝子の遺伝子発現状態から体内時刻やリズム障害を正確に診断する方法を発明し、その原理を動物実験によって実証した。なお、今回の研究成果は、2002年からNEDO(新エネルギー産業技術共同開発機構)より受託している「ダイナミックバイオ」プロジェクトにおいて山之内製薬の上田泰己研究員(現所属:理化学研究所)を中心に行ったものであり、本研究を実施するにあたり北海道大学医学部や理化学研究所などからも協力を受けた。
体内リズムとは、生物に備わる昼と夜を作り出す一日のリズム(サーカディアンリズム)で、脳の視交叉上核という器官が時計の発振子のように時を刻み、睡眠や覚醒、血圧や体温の変動、ホルモン分泌といった生理機能の24時間リズムを管理している。そのリズムが乱れることで惹き起こされる疾患や症状には、不眠症やうつ症状、時差ボケ、登校拒否症や痴呆症の周辺症状である夜間徘徊などがある。さらに最近では薬の効き目などへの関与も明らになっている。これまで体内時刻を正確に測定するには、2日間以上拘束することが必要であり、簡便な方法が存在しなかった。今回の成果は、DNAチップを用いてたった一度のサンプリングで体内時計の状態を正確に診断することを可能にするものであり、リズムの変調によって惹き起こされる様々な疾患の治療や予防に大きく道を開くものである。
山之内製薬はゲノム創薬を創薬研究における重要な戦略と位置付け、自社研究体制を強化するとともに、国内外の有力ベンチャーなどとの戦略提携を積極的に推進している。同社におけるゲノム創薬研究アプローチを通じて発見された新規創薬標的のいくつかはすでに前臨床研究段階に進んでいる。今後、同社では新規遺伝子の取得とそれに基づく創薬研究開発を一層加速化させることにより、これまでの薬剤にはない新たな作用機序を持つ画期的な新薬の創製に取り組んでいく。
以上
(ご参考)
PNAS
タイトル: Molecular-Timetable Methods for Detection of Body Time and Rhythm Disorders from Single-time-point Genome-wide Expression Profiles 著者: Hiroki R. Ueda, Wenbin Chen, Yoichi Minami, Sato Honma, Kenichi Honma, Masamitsu Iino & Seiichi Hashimoto
[論文の要旨]
タイトル:体内時刻およびリズム障害を一点のゲノムワイドな発現プロファイルから測定する「分子時刻法」
内 容:一度の測定で体内時刻を診断することは長い間医学の夢であった。というのも体内時刻情報は薬剤の主作用を最大化し、副作用を最小化するのに有用であり、「最適化医療」を可能とするからである。我々はこのような夢を達成するため、100個を超える「時刻表示遺伝子」からなる「分子時刻表」を作成し、これらの「時刻表示遺伝子」の一時点における遺伝子発現プロファイルから正確に体内時刻を診断する新しい方法「分子時刻法」を発明した。この方法を用いると、感度良く正確に体内時刻が測定できるばかりでなく、リズム障害を感度良く診断することも可能である。これらの結果は、一度のサンプリングによる体内時刻診断や遺伝子発現プロファイリングに基づいたリズム障害診断が可能であることを示しており、機能ゲノミクスを時間治療やテーラーメイド医療へと高めていく成果として期待される。
コメント
拝啓 平素のご厚情並びにご支援に御礼申し上げます。
ここに、関係者一同より感謝申し上げます。
さて、医学・医療・技術等の発展とともに、この分野での
発展も目覚しく、また、なお一層の発展を図るべく
この度、下記のようなホームページをご用意しました。
http://square.umin.ac.jp/jacscopy/
ここに、皆様よりの忌憚のないご指導とご叱責を
承りたく、また、情報のご提供を賜りたく、宜しく
お願い申し上げます。
また、僭越ながら、バナー広告をご用意しましたので、
ご関係会社並びに医院諸団体様よりのご掲載を期待
申し上げます。
当該幹事担当者 拝